物理系/理工系人材のための合同説明会・講演

行ってきました。
まだ就職しないんだけど。
でも3年後は必ず通る道なのでその情報収集として。
あと、今回はJAXAが来るということだったので、行ってみた。
会は、午前中は講演、午後は説明会という形だった。
午前中は正直2/3はなんだこれ、て感じだった。
一人目は、産官学で行きましょうという話。
二人目は、もっとPDを使いましょうという話。
お二人とも、PDは優秀だ、ほっておくのはもったいない、なんとか社会に還元しようという考え。
それ自体は共感できるし、こちらからはありがたい話。
ただ、今の時期、問題なのはそこではない、と自分は思う。
PDの人が一番関心があるのは、自分を使ってくれるんじゃなく、自分を採ってくれるかどうか。
比較的スパンの長い、定職として採用してもらえるかどうか、それが重要というか心配。
一人目の、産官学の人は、若い人は直滑降で行けと言った。
迂回せずまっすぐつっこめと。
それで勇気という大切なものが得られると。
じゃあ聞くけど、勇気でご飯が食べれるんですか?
直滑降で突っ込んで見事に玉砕したときに、誰がフォローしてくれるんですか?
そんなもん、自分でなんとかしろですか?
確かに、直滑降で突っ込んで失敗したら自己責任。
でも、今の、特に日本ではそこからやり直すのはすごく大変。
PDは35過ぎたらもう仕事も回ってこなくて限界という。
そこから社会に戻ろうとしても、日本社会は博士、PDは優秀なんだけど、人格的にちょっとということで敬遠される。
確かに、俺らは一つのことを突き詰めて生きてきている。
そりゃ、最初は視野が狭いかもしれない。
でも、正直一つのことも極められないような人に他のことがきちんとできるとは思えない。
人によるだろうけど、最初からものすごい視野の広い人もいるし、社会に溶け込むことで、視野が開けてくる人もいると思う。
同じ、人間、というか修士からたった3年大学にいただけでこの扱い。
3年でそんなに人格を決めつけられるんですか。
3年たっても、大した能力ないでしょと言われる方がまだ納得できるよ。
話それた。
というわけで、今、直滑降で生きることはものすごいリスクが伴う。
失敗したら社会的に死んでしまうという、今の日本では。
それなのに、そういう風に生きろという人は無責任だと思う。
あんまりいないと思うけど、物理が好きだけどそこまで実績のないような人がこの話を聞いて、頑張って、失敗して高学歴フリーターになってしまったら・・・どうするの?
そんな理想だけを語るより、厳しい現状を突き付けて、それでもやりたいならやりなさいと、そういう話の方がよっぽど重要だと思う。
というわけなので、一つ目の話は、なんだこれという感じだった。
あんたみたいにみんなできるんじゃあねえんだよ!!
夢ばっかりみてらんねえんだよ!
二つ目の話はまだ良かったように思うけど、このフォローアップに関してはあんまり深く考えておられないようだった。
社会が悪い、みんなの意見でかえていかないといけない。
確かにその通り。
誰でもどこでも聞く、他力本願。
みんなって誰ですか?
俺達ですか?
一番権力がないのに?
一番発言力がないのに?
もったいないから使おう、そのあとはあんまり考えていません、という使い捨てのような考え方(ではないんだけど、そういう風に感じられた)
そんなことはいいからもっと根本的なことを考えてくださいよ。
いてもたってもいられない、なんて言ってたけど、ほんとかよ。
これはチャンスと、PD利用業界に飛び込んできただけじゃないのかよ。
二つ目も、大して心に響かなかった。
二つとも、PDの考えることを分かっていない。
PDと企業と大学、それぞれの思考のズレを強く感じた。
3つ目は、アカリクやってるところ。
実戦的なシュウカツのノウハウを簡単に教えてくれた。
この人は、別に前の二人のような理想論を語るわけじゃなく、あくまで実戦的だった。(まぁすべてがそのままやくだつわけじゃない)
ただ、博士・PDと企業を橋渡しするような、こういう組織は非常に心強い。
そこにマーケティングを展開する視点は素晴らしいと思う。
正直こういう機会を一番欲しているのは学部生ではなく博士・PDの方だろう。
情報も少ないしね。
口だけじゃなく、こういう風に実践してそれで飯を食っていく、という姿勢に共感しました。