役に立つの?

そういや、こないだ某所を見学した際に、同僚が「で、それなんの役に立つの?って思って説明を聞いてた」と言っていた。ああ、これからはそういうことを考えてしまう人と一緒にやっていくのかと、悲しくなった。別に彼を非難したい訳じゃない。自分もそういう面白いだけの趣味の様な側面が嫌で分野をかえたからだ。でも、ああいう話を聞いてまっさきにそう考えてしまう人とは絶対分かり合えないだろうな...なにせどんな大義名分も通用しないのだから。人類にとってどんな大きな、偉大な意義があったとしても「で、それが役に立つの?」で終わってしまう。


残念ながら僕の出した結論は「役に立つとか立たないとかの視点で見るべきではない」というものだ。それ以上のいい訳が思いつかない。じゃあどうすればいいのって言われても、さ、ねぇ、分からんの?面白いやん!気になるじゃん!もっと知りたいやん!...と言うくらいしかできない。自分が、本能的に惹かれて面白いと思っていることを、他人にそれは面白いんだと説得するのってすごくつらい。お笑い芸人が自分が最高に面白いと思って作ったネタの笑いどころを、口で説明しなきゃいけない感覚に近いかも。


僕はこの、純粋に面白いと思ってる気持ちをうまく他人に伝えることは出来ませんでした。そして同時に自分もそれだけで納得することが出来ませんでした。なので、僕は純粋な側にたつことは諦めました。それは僕よりもっと賢く、情熱を持った専門家の方々にお任せします。

今度は、僕は「役に立つ側面」からアプローチをしていこうと思っています。自分の面白いと思っていることが、社会にも何らかの価値を生み出せる事を示していきたいです。そうやって、最終的には分野全体に対する社会の認識を変えていくんだ。