【書評】 Amazon Mechanism

Amazonがなぜこんなにゲームチェンジを起こすような商品、サービスを提供できているかを書いた本。HowToの説明もあるが、企業文化、組織文化をどのように熟成させているかの説明もあり、組織論としても参考になる。

基本的には企業で企画を担当するような人が読むのかと思うが、企業を小さな組織と捉えて自チームの文化を変革したいマネージャ職や、リーダ職の人が読んでも参考になると思う。

以下は参考になった点。

Amazonでは企画書をプレスリリース形式で記載する。こうすることでユーザ目線で最終ゴールから逆算した視点で企画をブラッシュアップできる。顧客目線で考えるためのツールとして取り入れやすいのではと思った。

リーダへの権限委譲を進めるために、ツーウェイドアとワンウェイを判断基準にしている。ツーウェイドアとは後戻り可能な決定、ワンウェイは後戻りが困難な決定。前者であればリーダが独自の判断で決定してもよいとして、意思決定を迅速に行えるようにしている。何でもかんでも上にお伺い立てていると時間がかかるので、判断基準を示してあげることで上司は楽できるし、リーダは自分でプロジェクトを進めているという実感につながると思う。

人の評価に再現性があるかどうかを重視している。プロジェクトの成功/失敗というアウトプットは運によることが大きい。それよりはどれだけプロジェクトに対して準備できたか、インプットできたかどうかを評価する。評価基準として自分の中でも新しい考えと思ったし、自分の行動としても問題が起きる前にいかに準備対策できるかを意識したいと思った。